とある獣医の豪州生活Ⅱ

豪州に暮らす獣医師のちょっと非日常を超不定期に綴るブログ

とある獣医の豪州生活Ⅱ

急病で診る

朝、いつものように携帯のアラームが鳴って目が覚めたのですよ。自分は朝弱い系で5~10分毎にアラームを連発する系男子なのですが、まぁ結局最終的に起きるのはタイマー管理で煌々と光を灯しまくる水槽群の照明で目蓋の裏まで強制的な視覚的刺激を与えて起きるんで、果たしてアラームが必要なのか最近自問自答してる次第でございますが。

が、半分機能してない脳でよくよく考えてみますと、はてさてどうしたものか、今朝のアラーム音は何やら普段と違うではありませんか。どういうことだってばよ。

で、じっくりと脳を起こしつつ10秒ほど考えた結果、どうやらこれはアラームが鳴る時間帯と全く同時期にどうやら携帯が着信したらしいという結論に。

 

この時間帯にいきなり鳴る携帯はいけません。絶対に良くない情報が飛んできます。寝ぼけた脳でも予想できるくらい明らか。ベッドに潜って現実逃避がベストな選択です。そしてこれまた明らかに、現実逃避を選択すると後々更に悪い結果が待っているのでこの選択肢はもはや存在しないのだ。ベストな選択肢が選べないとは何なのか。ツライ。

 

しゃーないのでかけ直してみると案の定院長ですよ。

 

AKI「おはようございます」

院長「おはよう。本当に申し訳ないけど非常事態です」

AKI「(ですよねー)何起きました」

院長「えー、今日ですね、C病院に獣医がいないという事態になりました」

AKI「おおう……」

院長「本部から『タスケテ!獣医送って!!』のと御達しが来ました」

AKI「つらい」

院長「私も粘ったのよ…今日はCちゃん(動物看護士)が仕事最後の日でお別れパーティもあるし、何とかならないかと頑張ってみたんだけどどうしても駄目っぽいです」

AKI「つらい」

院長「で、選択肢は2つです。私がC病院に行くか、AKIが行くか。ただし今日は心臓病持ちの15歳のワンコの腫瘍摘出手術が入っててこれが延期できません」

AKI「選択肢一つじゃないっすか…」

院長「ハイ。C病院をよろしくお願いします…申し訳ない…」

AKI「つらい」

 

 

 はい。

 

 

頼むから今日の今日で「やべぇ獣医足りねぇ」はやめてくれ。

まぁ獣医さん急病につき病欠、って理由だったからある程度は仕方ないんですけどね…。急病患畜を診るのは慣れてるけど急病人で急遽診るってパターンは勘弁。

しかも一番信頼のおける看護士さんとの最後のお仕事の日だったんですよ…さよならパーティ不参加確定ですよ…。

 

つらたん。 

 

 

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C病院の病院ネコのBanjo君。おデブである。

 

もうこういう日はClinic Catに癒されるしかない。

唐突な長距離運転だし、明日も仕事だし。うーむ。