とある獣医の豪州生活Ⅱ

豪州はケアンズに暮らす獣医のちょっと非日常を綴るブログ

とある獣医の豪州生活Ⅱ

【2019年版】餌虫の栄養価を徹底比較 ‐ コオロギ類、ワーム類、デュビア類を比べてみよう

前回興味本位で「蛇に与える餌はマウスがいいのかウズラが良いのか」という素朴な疑問から蛇族に与える餌の栄養価を比較した記事を投下したところ、とある方から、

「トカゲやカエルの餌として使用される虫の栄養値について書かれてみては」

との提案を頂きました。

happyguppyaki.hatenablog.com

この提案を元に、2018年の一月頃に第一回目となる餌虫比較記事を投稿いたしまして、その後、様々な方向から各種のツッコミや異議、意見等を頂き大いに盛り上がりましたので、ここに2019年版と称して新たにリフレインした餌となる虫の栄養価比較表を投稿したいと思います。

 

今回も前回同様、日本でメジャーに使われていると思われる餌虫を中心に、

  • ヨーロッパイエコオロギ [Acheta domestica
  • フタホシコオロギ [Gryllus bimaculatus
  • デュビア [Blaptica dubia]
  • レッドローチ [Blatta lateralis]
  • ミルワーム [Tenebrio molitor larvae]
  • ジャイアンミルワーム [Zophobas morio larvae]
  • ハニーワーム [Galleria mellonella
  • シルクワーム [Bombyx mori larvae]
  • ハエ [Musca domestica]

の9種類に焦点を置いていきます。

 

 

トカゲやカエルの必須栄養量について

相変わらずの大前提であるここから始めます。

トカゲやカエルの必須栄養量(Nutritional Requirements)です。「この栄養をこれだけ摂取しないと健康体でいられないよ!」という値ですね。

そして相変わらずの結論ですが、カエルやトカゲにどの栄養素がどれくらい必要なのか、という問題は現状の科学では解明されていないと思われます。そもそもコレが判明してるのって人間に近しいイヌネコや家畜、実験動物くらいなのよね。

 

ということでいつも通りですが、もう大抵の動物は大体みんな似たような造りになってんだよ!という発想で、他の生物の必須栄養量を代用して考えていきます。応用栄養学で話を進めていきますので、例えばネズミやニワトリで不足・過剰摂取になることも、トカゲやカエルじゃ分からんよ、というお話。

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餌虫の栄養価:総比較(生) 

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まずは前回でも使用した生餌の総比較から貼っていきます。各項目毎に、一番高い数値を赤、次点をピンク、最低値を青、次点最低値を薄青色で視覚的に分かりやすくしました。

こちらの比較表は「生餌」での比較となってます。つまり、水分を含んだ状態の1000g分の餌虫のうち、どのくらいの割合が各種栄養素になっているかを可視化したものです。普段から扱っている「餌虫」の単純なボリュームと比較する際にはある程度解りやすいかと思います。

後述では上の表を踏まえて各種の虫について解説しますが、メンドイ人は目次からまとめに飛んでください。 

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餌虫の栄養価:総比較(乾物・DM)  

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次に、前回突っ込んでくださった皆様のためにご用意しました、乾物(DM)の総比較です。各項目毎に、一番高い数値を赤、次点をピンク、最低値を青、次点最低値を薄青色で視覚的に分かりやすくしました(一部間違えてます、直すのメンドイです)。

こちらの比較表は「乾物(DM、Dry Matter)」での比較となってます。つまり、栄養として換算されない「水分」を省いた、水分以外の栄養素の割合を可視化したものです。

後述では上の表も踏まえて各種の虫について解説しますが、メンドイ人は目次からまとめに飛んでください。 

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各種の虫の消化率は?

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出典はBosch et al. (2014)。イヌの消化機能を使った試験管内消化率

栄養を語る上でもう一つ大切なのが実際に含まれている栄養価のうちどれくらいが消化・吸収されているのかです。特に虫の場合は外骨格に消化し辛いキチン質が含まれてますからね。

よく爬虫類や両生類の糞の中に虫の脚やら産卵管やら羽根やらが未消化で排出されているのを目にするかと思います。あれの割合をおおよそ比較していると思って下さい。

Bosch et al. (2014)ではゴキブリやコオロギがイヌやネコの餌としての将来はないか、というテーマでこの消化率について試験管内実験を行っていましたので、その結果を丸々貼らせてもらいます。

全体的に見るとミルワーム類が90%越えの高消化率、次点でイエコと続き、ゴキブリ類は80%辺りに収まるという結果です。ハエに関しては成虫を使っていないので何とも言えませんが、幼虫より蛹の方が断然消化率が下がっているためもしかすると成虫では更に下がる可能性がありますね。

ただし上記の結果はあくまでイヌ類の消化機能における実験結果であり、爬虫類や両生類のそれとは結構異なる可能性もあります。爬虫類や両生類における消化率の実験結果は見つかりませんでした。

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各昆虫の栄養素を考察

ヨーロッパイエコオロギ [Acheta domestica

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参照文献はFinke (2002)をメインにしてます。他にも色々な論文がイエコに関しては書いていますが、例えばFinke (2015)の場合ですとイエコの幼令で内臓内に何かしらのた食べ物が入っているのに対し、Finke (2002)の場合は計測前に成虫を24時間絶食させているためイエコ本来の栄養価情報としての質が上です。

 

全体的に相当優秀な栄養バランスと言えます。コオロギ系はハエに次いで高タンパクな餌で、エネルギー量も申し分ないでしょう。必須アミノ酸の類も大きく目立った不足が無く、コオロギだけを主食として与えても蛋白源としてさほど問題無さそうに思えます。昆虫食で不足しがちなアルギニン量も申し分なさそうです。

ミネラル要素も基本的に優秀で高水準ですが、全ての虫に共通して言えることでカルシウムの添加は必須です。またビタミン類の添加もしたいところですが、上記の数値は絶食状態のコオロギの栄養価ですので、Ca配合食や野菜や果実類等、カルシウムやビタミンを多く含んだ餌をガットロードすることで大部分が補えます

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フタホシコオロギ [Gryllus bimaculatus]

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相変わらずこいつの論文がほとんど見つかりません。大体がイエコの論文です。論文誌には掲載されていない模様ですがYoung (2010)がイギリスの大学で名誉学位過程の論文を掲載しており、これを一番信頼性が高い参照文献としています。餌用フタホシの民間配給会社から得た成虫を受け取ってから24時間に渡り燕麦のみを与えてから計測してます。まぁ一部データが時間切れで無かったりと大学生らしい(非常に親近感の湧く)ずさんさもある文献ですが、見つかった中では一番マシです。

他にはOgilvy et al. (2011)がフタホシコオロギとイエコを使ったカロテノイドの蓄積量について比べた論文がある程度ですが基礎栄養価には触れずカロテン値だけしか踏み込んでいないので参考にはしません。ちなみにカロテノイドを多く含んだ餌を与えてすぐに調査した場合、フタホシのほうがイエコよりカロテノイドの蓄積量は多かったらしい(つまりビタミンの多い餌を与えてすぐ給餌に使う場合フタホシのほうが良いかも説

時折フタホシコオロギの栄養価を数値で載せてる個人サイトをチラホラ見かけますがその数値どこから来てるんスか。しっかりとした参照文献を載せているサイトが見当たらないのは自分の勉強不足でしょうか。

 

 というわけで一応イエコと見つかっただけのフタホシの栄養価比較を載せますが、多分栄養価はイエコとフタホシに大した差はないんじゃないでしょうか。消化率に関しても同様に情報不足ですので、イエコとフタホシどちらがより良い、という議論の科学的根拠は無いと思われます。

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 デュビア [Blaptica dubia]

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新たに紹介してもらったKulma et al. (2016)の論文を参考文献として使用させていただいてます。最新論文である面と、注目したかったカルシウム:リン比率に着眼していた面で有力なソースとしましたが、この論文で使われたデュビアは計測前に絶食を行わず、ドッグフード、野菜類、パンを食せる環境下に置かれていたのは比較する面で残念です。よって、表には反映していませんが前回同様Yi et al. (2013)の数値も記事では比較対象として挙げます。

デュビアに関するミネラルやビタミンの情報は学術論文においては見つかりませんでした。アメリカはカリフォルニア州に本拠地を置くデュビアの販売グループDubiaRoach Depot」には個人的に成分分析をしたというデュビアの栄養価数値が掲載されていますが、本人が「これは科学的ではないしデュビアを売る組織としてデュビア贔屓になっている可能性もある」と断っています。正直で好感持てますね!成分分析の方法等は科学的に説明されていないので参考にしません。

 

総合的な栄養価はイエコに似ています。コオロギ系のほうが若干タンパク寄りなのに対して、デュビアはミネラル分がコオロギより多めです。アミノ酸量は全体的に見れば高水準ですが、ところどころに比較対象内でも低値を叩き出していたりもするので、得手不得手がありがちか。特に虫を食べる鳥類や爬虫類で不足しがちといわれるアルギニンが他を圧倒する高数値なのは興味深いです。

消化率はコオロギのほうが約4%ほど有利(84% vs 88%)という実験結果があります。

注目したいのはCa:P比率。Kulma et al. (2016)の論文によるとリンの保有量が馬鹿みたいに高く、まさかのCa:P比率が比較対象内で最低値。さすがにこれは何かの間違いだろう、餌食わせてた分だけオカシイのは?なんて思いましたが、Kulma et al. (2016)の同論文で、同環境下で計測されたレッドローチの栄養価やCa:P比率は後述するFinke (2013)のレッドローチの数値に非常に近く同調性を見せているので、実験方法が単純な問題ではないかもしれないのです。

 

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レッドローチ [Blatta lateralis]

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Finke (2013)の論文で、レッドローチの幼体の栄養価が記載されています(写真は成体だけどな!)。24時間絶食してからの計測ですので信頼性が高い数値。Kulma et al. (2016)の論文にも非絶食状態のレッドローチの幼体・成体の栄養価が載っていますが、おおよそ同値のトレンドを示しています。

 

水分量が高めの餌の中では高エネルギーなのは脂質が高いからだと思われますが、ゴキブリ系の消化率は80%台である面を考慮に含めるとコオロギと同じ位になるかもしれません。アミノ酸値は軒並み優秀と言って良いでしょう。

Ca:P比は今回比べた虫の中で一番良い、素の状態で比べた場合であれば高カルシウムの昆虫食です。デュビアは低かったのにどうしてこいつはCa高いんだ…。勿論、2:1には到底及びませんのでCaの添加はCa最高値のレッドローチでも必須です。

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ミルワーム [Tenebrio molitor larvae]

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参照文献はFinke (2002)。24時間絶食後の計測結果です。

 

なかなかのバランス食と言えます。あえて不得手を挙げるならば全体的にミネラル分が少なめの餌だとは思いますが、上記は絶食後の計測値ですので、餌でガットロードしてあげてください

カルシウム値がデュビアに次いで最低ですのでカルシウムの添加を絶対に怠ってはいけない餌ですが、よく耳にする「ミルワームを与えるとカルシウム不足になるから虫を与えるなら○○」という論調でミルワームを毛嫌いできるかといえば違います。調べた限り、どの昆虫であってもカルシウムは不足するのですから。

アミノ酸量は軒並み優秀で、基本的な不足は無いと思われますので、ミルワームを主要タンパク源としても問題ないかと。

脂質が多いのでビタミン各種はしっかりと添加及びガットロードしましょう。

特筆すべきはその圧倒的な消化率で、90%を超えています。ミネラルとビタミンに気を配っていれば、栄養バランスが良く消化吸収率も素晴らしい万能餌と言えるのでは。

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ジャイアントミルワーム [Zophobas morio larvae]

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ジャイミルやらグレートミルワームとか色々呼称されますが、英語ではスーパーワーム(Superworm)です。参照文献はFinke (2002)。24時間絶食後の計測結果。

 

その大きさよろしく、順調にミルワームを太らせたような栄養価です。脂質が多くなり、相対的に水分量が減った結果、エネルギー量はミルワームより高くなってます

アミノ酸量は問題ない水準で優秀です。これといった大きな不足は無いように思われます。主要タンパク源としてしっかりと機能してくれると思われます。例えば必須アミノ酸であるメチオニンは比較対象内で最低値を出してますが、十分に必要量の摂取には貢献できると考えます(参考までに、ニワトリに必要なメチオニン量が~3g/kgDM)

総合的なミネラル分はミルワームよりやや悪く、しっかりとした各種ミネラル・ビタミンの添加及びガットロードが推奨されますが、そのエネルギー量と消化率の良さは他の追随を許さないレベルのコスパの良いタンパク源として期待できます。

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ハニーワーム [Galleria mellonella

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英語ではワックスワーム(Waxworm)です。ハチの巣で蜜蝋を喰ってるからワックスの名ですね。参照文献はFinke (2002)。24時間絶食後の計測結果。

 

特筆すべきは勿論その圧倒的な脂質とエネルギー量!!バカみたいに高エネルギー食なのはさすがハチミツの名を頂いているだけのことはあります。産卵後や病気からの回復途中等、エネルギーを必要としている際に高エネルギー源として与えるには適している餌と言えます。

が、気を付けていただきたいのが他の数値。タンパク質もミネラルもビタミンも軒並み低いという大きな特徴があります。脂肪分が多いのでビタミンE類の欠乏は致命的。カルシウム・ビタミンの添加は必ず行いたいところです。

アミノ酸量も軒並み低いのでハニーワームは主要タンパク源には向きません。特に鳥類においては昆虫食からくるアルギニン欠乏症が報告されるケースもあるので他の虫をメインに与えましょう(哺乳類は尿素を作る過程でアルギニンを体内生成しますが尿酸を排出する鳥類ではアルギニンが不足しがち。よって爬虫類や両生類にもこれは当てはまると思われます)

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シルクワーム [Bombyx mori larvae]

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参照文献はFinke (2002)。上記の栄養価の中には腸内の餌も含まれています。また、上記のカイコは体重1g程度の幼虫を使用とあります。他の論文では、例えばFrye and Calvert (1989)では平均3.6gのカイコを6匹だけ使った検証であったり、検証時のカイコの大きさやサンプル数に差がありなかなか良い検証論文が見つかりません。

 

とにかく水分量の多い餌虫です。ただこの水分量に関しては論文によって振れ幅の大きい項目でして、例えばFrye and Calvert (1989)では腸の内容物込みで水分量76.3%、内容物無しなら69.9%(ただ先述した通りこれは3.6グラムの5令幼虫6匹だけから計算した平均値です)。水分が多いということはそれだけコスパの悪い餌虫という考え方が出来ますが、水分量の多さが脱水気味の個体に好影響をあたえたり、拒食気味の個体の食欲を促す目的で優位に働くことが考えられますね。

また、DM比較でみると非常にミネラル分が豊富。これは多くの比較対象が絶食状態なのに対してシルクワームの栄養分析には腸内の桑の葉がふくまれてしまっている面から頭一つ抜けてるものかと思われますので、他の餌虫も上手にガットロードしてあげればシルクワームの水準に追いつくことは可能だと思います

一方で主要タンパク源としての役割は他の餌虫より一歩引けを取ります。生餌換算すると相当量のシルクワームを給餌しないと、タンパクに優れた他の餌虫と同量のタンパク質を補完することができません。

前回も否定しましたが日本の爬虫類界隈で時折囁かれる「シルクワーム伝説」の中に、シルクワームは非常に高蛋白である、みたいなお話がありますが、あれはDM蛋白質%を見た誰かが間違った解釈をしたまま広がってしまったガセである可能性が非常に高いと思われます。シルクワームは基本水分です。詳しくは下記の別記事を参照してください。

happyguppyaki.hatenablog.com

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ハエ [Musca domestica]

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参照文献はFinke (2013)。蛹から孵化して24時間以内のハエを計測しています。ショウジョウバエとか情報探すのいよいよ面倒だったんでどこにでもいるイエバエの栄養価で許してください…。

 

ハエの栄養価は正直訳分からないです。水分と灰分が高く、特にミネラル群が全体的に意味分からない感じで高いです。鉄分とかスゴイ。どうしてこうなった。

脂質の低さからエネルギー量は低めで、体力つけるにはいっぱい食べる必要がありますね。しかして蛋白質は意外と多く含んでおりアミノ酸もバランスが取れているため、優秀な長期ダイエット食として機能しそうです。ダスティングやガットロードが難しいのが難点ですがね。ビタミンEも他の虫と比べると高めなので、いよいよもって脂肪分の多い個体には適した餌と言えます。

しかし気になるのは消化率です。ハエの成体の消化率は文献が見つからなかったのですが、Bosch et al. (2014)によるとハエの幼虫(ウジ)が消化率84%程あったものが、サナギになると一気に68%にまで激減するという実験結果がありますので、じゃあ更に育った成虫のハエってどこまで消化率悪いんだよ、という話になるかもしれません。流れに沿って消化率が下がるのか、それとも変わらなかったり上がったりするのか、詳細は不明ですが消化率が悪いという可能性はありますね。

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総合評価

まず全体的な話として、カルシウムの添加は必須。Ca:P比率が2:1どころか、どの餌虫であっても1:1を割っているため、カルシウムの添加無しでの給餌はご法度です。逆に言えば、しっかりとガットロード&ダスティングを行い規定量のカルシウムを追加することが出来れば、「カルシウム不足を招く餌虫」は中々存在しないと思われます。

 

どのレベルまでガットローディングすれば問題ないのか、という「ガットロード基準論」は近々別記事でまとめてみようと思います。

 

以下、カルシウムはビタミンの添加は必須であることを大前提にまとめます。 

 

ヨーロッパイエコオロギ

高タンパク質でアミノ酸のバランスも抜群低脂質に抑えており割とヘルシーで消化率も高いというまさに万能餌。さすがは餌虫の代表、主食として申し分の無い栄養価と言える。食欲旺盛で雑食という面もストックの容易さやガットロードのしやすさに拍車をかけていて高評価。

フタホシコオロギ

イエコと比べて可もなく不可もないと思われる。イエコより栄養価が高いやら消化に良いやら言われていますが、自分が探した限りでは科学的根拠がなかった。イエコ同様、主食として申し分ない物だと思われるが確証は無し。イエコよりストック飼育が難しいと言われている本種、そこまで苦労しないでイエコでいいんじゃないか説が浮上です。

 デュビア

高タンパク質低脂質に抑えている万能餌。ただし消化率に関しては情報が見つからなく、ゴキブリ系の消化率は低めであるという結果からコオロギに比べると若干消化率で負ける可能性はある。管理のしやすさや雑食性もストック餌虫としての利点であり、主食として機能してくれる。ただしカルシウムはミルワーム並に低い可能性が出ているのでガットロードとダスティングはしっかり気を配ろう。

 レッドローチ

脂質がある程度あり、コオロギやデュビアよりエネルギー量は多い消化率は80%台に留まりコオロギに劣る。アミノ酸量等に問題は無い。カルシウム対リン比率は一番高水準であるが、それでも素のままではカルシウム量は圧倒的に不足しているので添加が必須。最終的な評価は少し高脂質な面が不安要素かになりコオロギとデュビアには劣るか。

ミルワーム

ビタミンとミネラルの低さをダスティングやガットロードで補ってやれさえすれば、栄養バランスが良く消化吸収率も素晴らしい万能餌。特に消化率90%超えは栄養源として与えていて安心感がある。タンパク質のバランスからみて主食としての機能は十分だが、脂質が高めなのは気を付けたい。繰り返すがカルシウムを含むミネラル分は添加必須である。

ジャイアントミルワーム

ミルワームの蛋白質と脂質を増やしたような餌脂肪分が多い分更にビタミン量に気を配りたいところだが、消化率の良さも加わって、単純な主食としてのエネルギーコスパで考えれば最強である。こちらも繰り返すがカルシウムを含むミネラル分は添加必須だ

 ハニーワーム

餌虫界隈における二郎ラーメンでありマクドナルドである。その圧倒的脂質量とエネルギー量は他の虫の追随を許さない産卵後や調子を崩した後、エネルギーを欲している個体に与えるのが正しい使い方か。ただし決してヘルシーな餌とは言えないので多用は禁物。タンパク質もあまりバランスが良いとは言えないので主食には向かない

シルクワーム

水分の高さでは他を圧倒していると思われる。コスパ的には主食として使いたくないかもしれないが、水分の多さを逆手にとって脱水気味の個体や、食欲が落ちている個体白色の餌に反応が良い個体などには使い勝手の良いタンパク源となるだろう。桑の葉を食すことで高ミネラルの餌になると言われているが、それは果たしてガットロードした他の虫餌と比べてミネラルの「何」が抜きん出るのかは調べても良い答えが帰ってこなかった。

 

ハエ

何かよく分からんがミネラルが超豊富な謎のイケメン枠。タンパク質のバランスが取れており低脂質ヘルシー食。ビタミンとカルシウムに気を配っていれば主食としてハエを使うのは問題なさそうである消化率に関しては少し疑問が残るがはっきりとした科学的根拠が不足している。

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参照文献一覧

ブログや記事内リンクの性質上、参照文献の順番をいじるの面倒なのでアルファベット順じゃないけど許してちょうだい。

  1.   Finke, M.D. (2002) Complete Nutrient Composition of Commercially Raised Invertebrates Used as Food for Insectivores. Zoo Biology 21: 269-285. [Web]
  2.   Finke, M.D. (2015) Complete Nutrient Content of Four Species of Commercially Available Feeder Insects Fed Enhanced Diets During Growth. Zoo Biology 34: 554-564. [Web]
  3.   Young, C.E. (2010). Proximate and Mineral Composition of Selected Whole Invertebrates and Nutritional Effects of Different Diets on The Field Cricket Gryllus Bimaculatus. Nottingham Trent University. [Web]
  4.   Ogilvy, V., Fidgett, A.L. and Preziosi, R.F. (2011) Differences in Carotenoid Accumulation Among Three Feeder-Cricket Species: Implications for Carotenoid Delivery to Captive Insectivores. Zoo Biology 30: 1-9. [Web]
  5.   Bosch, G., Zhang, S., Oonincx D.G.A. and Hendriks, W.H. (2014) Protein quality of insects as potential ingredients for dog and cat foods. Journal of Nutritional Science 3: 1-4. [Web]
  6.   Yi, L., Lakemond, C.M.M., Sagis, L.M.C., Einsner-Schadler, V., van Huis, A. and van Boekel, M.A.J.S. (2013) Extraction and characterisation of protein fractions from five insect species. Food Chemistry 141:3341-3348. [Web]
  7.   Finke, M.D. (2013) Complete Nutrient Content of Four Species of Feeder Insects. Zoo Biology 32(1): 27-36. [Web]
  8.   Kulma, M., Plachy, V., Kourimska, L., Vrabec, V., Bubova, T., Adamkova, A. and Hucko, B. (2016) Nutritional value of three Blattodea species used as feed for animals. Journal of Animal and Feed Sciences, 25: 354–360 [Web]
  9.   Frye, F.L., and Calvert, C.C. (1989) Preliminary Information on the Nutritional Content of Mulberry Silk Moth (Bombyx mori) Larvae. Journal of Zoo and Wildlife Medicine 20(1):73-75. [Web]

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Vetpay - 動物医療のためのローン会社

この前の当直で一本の電話がかかってきた。

 

飼「今日の午後5時半に○○病院でオキシトシン注射してもらった妊娠中の猫なんですけど、2時間しても少し出血してるだけで何も起きないんです!○○病院の獣医さんには翌日まで様子見るしかないって言われたんですが!」

僕「(なんで○○病院の終業直前に駆け込んでんだよこの人…)うーん、うちの病院で診てないから様子分からんし何とも言えないけど、膣から若干出血してるだけってのはちょっと怖いよ」

飼「△△病院の当直の獣医さんには帝王切開したほうがいいかも、って言われたんですが…」

僕「(なんで△△病院にも電話してんだこの人…)したほうがいいかもですねー」

飼「そちらの病院で帝王切開ってできますか!?」

僕「できるよー。時間外分含めてお金かかるよー」

飼「・・・実は金銭面が少しキツくてですね、分割払いとかは可能ですか?

僕「あぁ、それじゃあまずVetpayってところに電話してみて、ローン組めるか聞いてみてください」

飼「・・・・・・実はもう連絡してみて断られてしまってて・・・」

僕「あぁー(察し)」

飼「でもでも!絶対に2ヵ月以内に払えますんで!」

僕「ごめんねー、会社の方針で計画支払いは病院と個人の間ではできないんだー、でももし夜中に事態が急変したらいつでも電話してきていいからねー、ごめんねー」

 

その後、電話がかかってくることはなかったのである。

この電話で当直獣医師として色々と察せることがあるわけです。まず飼主さんが最初に駆け込んだ○○病院。評判悪くない病院なんですが、終業間近で経過観察もできないのにオキシトシンの注射をしたという対処から考えて、この時点で既にこの飼主さんは帝王切開の処置を断られていると察します。

次に連絡してた△△病院。ここは緊急病棟なので勿論帝王切開の具申があったでしょうがこちらにも断られているようです。そしてすがる思いでかけてきたのが見知らぬウチの番号、と…。

そして3つの病院に断られたこの人、何故3病院に敬遠されたかと言えばそれはもうお分かりの通り、金銭面での不安です。この話をツイッターで呟いたら一部日本の同業者様から「よく断れたなぁ」と言われましたが、オーストラリアの感覚としては一蹴一択です(マジで命が危険!みたいな場合は一度市に回してから、再度自分に動物愛護の面で市から依頼がきて安楽死、というルートが残ってます)。

 

 

というわけで今日は動物病院と借金と、オーストラリアの獣医療界における救世主ことVetpayについてのお話。

 

 

動物病院を苦しめる一つの大きな要素が「医療費の未払い(借金)」です。これね、本当にビックリするくらい多くて、これに苦しめられていない動物病院は存在しないと思う。

    貴方がお腹が減ったからといって、飲食店は無銭飲食を許しますか?

    貴方が時間が無いからといって、タクシーは無賃乗車を許しますか?

しないんですよ普通は。それが常識であり、それがルールであり、それが人間のもつモラルってもんなんです。しかしこれが医療現場になると違う。命に関わる状況、というものに直面すると、ヒトは非常識になり、自己中心的になり、何ならモラルを盾にして他人につけ入ろうとしてきちゃうのです。

    貴方の動物が病気だからといって、動物病院は無償で治療しますか?

上に挙げた例となんら変わりないのよこれ。でも人は追い詰められて焦っているとこの常識的な事が理解出来ないし、場合によっては「獣医なのに動物が苦しんでいるのを見過ごすのか!鬼畜!」なんて、モラルを盾とし矛としてこちらを攻撃してきたりもします。自分はそいつらに言いたい、「てめぇが代わりに腎臓でも売って苦しめよ、そしたら動物は助けてやるから」と。なんで奴らは皆、自分の金銭的サポート能力の欠如を棚に上げてこちらを攻撃してくるのか。そこまで言うならその怒りを貴方の友人家族に向けて、貴方をよく知ってる人からお金を貸してもらいなさいよと。

 

そりゃ数年通いつめてるラーメン屋なら無銭飲食を「ツケ」として認めてくれる場合もあるでしょう、タクシーの運ちゃんが友達なら後で支払う約束ができるかもしれない。自分だって長年診てきた「お得意様」なら分割払いの特例を設けるし、友人のペットに何か起きたら朝3時であっても個人の携帯に連絡してきて良いぞと言ってあります。が、大抵の顧客はそこまで近しい関係じゃなくてね、あくまでビジネスの相手なんですよ。

中には人情系獣医師さんも勿論いて、こういうケースを請け負ってくれる場合もありますけど、結果的に「やっぱ払えないわ!HAHAHA」なんて言われても残るのは赤字ばかり。そしてそれは何十何百という数になり、赤字が膨らみ仕事として倒れる。僕ぁ夜中の10時に帝王切開して、最終的に何故か僕自身のポケットから赤字分の金が出ていくなんて仕打ちは嫌ですよただでさえ雇われ獣医は薄給なのに…

動物病院は慈善事業を行ってる駆け込み協会じゃねぇんだ、ビジネスなんだ。

 

 

そんな裏の心境を吐き出しまくってますが、いやはや実際、病院を構えてる土地柄にもよりますが金銭面での妥協の相談は毎日数件起きるレベルで存在しているのです。自分はスーパーや飲食店で値下げ交渉してる人を見たことないんですけど、なんで動物病院では日常的に観られるんでしょうか。

 

 

 

で。

 

 

 

動物病院で日常的に起こるローンや分割払いの相談ですが、ここオーストラリアにおいてはとても画期的なシステム、

Vetpayhttps://www.vetpay.com.au/)が存在します。

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https://www.vetpay.com.au/

 

このVetpay、簡単にいえば「獣医療専門のローン会社」というべき金融機関です。突然の高額治療費を飼い主が全額一気に負担できない!でも治療はすぐに始めないとマズい!なんて状況のときに、我々豪州の獣医師が真っ先に助けを求めるのがこのVetpay。

 

 

 ここが凄いぞVetpay!

 Vetpayの何が他の消費者金融と違って画期的かというと、その圧倒的な迅速さと、病院側のリスクの無さなのである。

このローン会社、獣医療専門ってだけあってオーストラリアのほぼ全ての動物病院が直接的な顧客になっていて、それぞれの病院がVetpayのアカウントを持っている。感覚でモノ言ってますが、多分オーストラリアにある動物病院でVetpayのアカウントを持ってないところって存在しないんじゃないですかね。

 

 

病院から飼い主をVetpayに申請する

さて、例えばある日突然交通事故で担ぎ込まれたワンコの治療に2000ドル(20万円)位かかると想定して、Vetpayを使った金銭的やり取りをシミュレーションしてみましょう。

最小限のトリアージを終わらせたら治療費のお話に入ります。こうした事故等の状況において飼い主さん側は金銭面の用意なんぞ出来てない場合が多いですからね。例えば骨折しててこれの治療費に2000ドルかかると告げ、「前金はいくら払えばいいっ!?」と焦ってクレジットカードを出してくる飼い主さんであれば治療費の50%を頂いて即時治療開始、という流れになりますが、「即金は無理!」「お金のことは今はいいだろ!」なんて反応した場合、我々の次のステップはVetpayに電話をする、という流れになります。

 

Vetpayにローン申請をする際にはまず以下の条件を満たします。

  • オーストラリア国民、および永住者であること
  • ペットの飼育者本人であること
  • 18歳以上であること

この前提を満たしたうえで、Vetpayにはネット上で以下の飼い主の情報を渡します。

  • 氏名、生年月日、住所、電話番号
  • 運転免許証やパスポート等、ID情報を最低2つ(病院でコピーを取ります)
  • 職業、会社名、連絡先
  • 収入源の有無とその額、週の支払い(家賃やローン等)の有無とその額
  • 必要としている治療費の概算(2000ドルなら一応で2500ドル申請とかする)

 

動物病院のアカウント上からこの情報を渡すと、Vetpay側は他の金融機関との情報網にアクセスできるのでしょう、上記の個人情報を提供するとその人の経歴や職歴、借金歴等を迅速に洗ってくれるのです。

そしてなんと大抵5分以内にVetpayのほうから飼い主に連絡が行き、融資を受けられるかどうかの合否が伝えられます。この迅速さは緊急医療を必要とする状況において本当に助かるのです。しかも週7日、24時間対応。日曜の朝2時であってもこの対応をしてくれるVetpay様、本当にありがとうございます…!

 

 

結果、Vetpayが融資を受け入れてくれればもう安心です、Vetpay経由で治療費2500ドルまでは病院側は確実に確保できますので、お金のことは気にせず治療に専念できます。これ、本来は当たり前のことなのに中々できないことなんですよね。

 

逆に、Vetpayが融資を断った場合。これは金融機関のブラックリストに載っている人物か収入源が怪しすぎてお金が回収できないであろう人物という判断がなされたことになります。言い換えれば、金貸しのプロから、金を貸してはいけないという警告がなされるわけです。こうなると動物病院という「金貸しの素人」が到底関わってはいけない存在になりますので、安楽死のお話が出てくるか、前金50~75%を払ってくれないと治療開始できないよ、みたいな話に持っていくことになります。

 

飼い主が直接Vetpayに申請する

もう一つの方法として、飼い主が病院を介さず直接Vetpayに融資を頼む方法もあります(Pre-approvalと呼ぶ)。これもまたネット(または電話)で上記した情報を自らが提供し、おおよそ借りたい額を適当に入力して申請を出すのです。飼い主の個人申請の場合だと、合否の連絡に20分程度の時間がかかります(それでもくっそ迅速)。

 

このシステムの便利なところは、場合によっては5分の待ち時間すら必要なくなる面です。飼い主が来院前に「Vetpayで$○○○まで申請通ってます!」と言ってくれれば、病院側も金銭面のお話等すっ飛ばして即治療に入れるんです。また、冒頭のストーリーのような時間外の状況において、呼び出し喰らうだけくらって未払い、みたいなヤツの対策にもなるんですね。

 

そして自分が冒頭の飼い主さんの帝王切開拒否したのは、やはり金貸しのプロが「金回収できねぇ」と判断した相手だからです。彼女曰く2ヵ月で必ず返せるというお話でしたが(っつーか治療費すら言ってないのにすごい口約束する人だったな…)、金貸しのプロ曰くそんな約束は6ヶ月分割でも無理だろ!との判断だったわけ。触らぬ神に祟りなし。プロが断る仕事を素人が受けるわけにはいかんのですよ。

 

治療が済んだら

無事にVetpayから融資の許可が下りて、全ての治療が終わって清算の段階になった場合。まずは概算であった治療費の最終費用を、Vetpayの飼い主アカウントに入力して先方に最終必要融資額を伝えます。

次に、病院側は最終費用のうちの10~20%(1000ドル以下の費用なら10%、それ以上なら20%)を飼い主に支払ってもらいます。これは病院の手元に残る。飼い主に余裕がある場合、ここでもっと多くを支払えばそれだけローンが減ります。

で、残りの80~90%の額を、Vetpayに最終申請するのです。この際、飼い主さんは諸々の誓約書にサインをして、返済開始日等を決めていきます。

 

これだけで終わりなのです。

あとは二日以内に、Vetpay側から動物病院に、若干の手数料(ローン額の3.5%)を引かれた残り80~90%分のお金が振り込まれます。

 

二日ですよ、二日。病院側としては治療費の10~20%さえ飼い主さんが即金で払えれば、あとは全く取り逸れることなくほぼ全額が二日で確保できるんですよ。

あとはVetpayと飼い主側の問題となります。飼い主さんがしっかり2週間毎に分割ローン返済を行えば皆が笑顔で終われますし、返済が滞れば借金回収のおじさんに追われるかもしれませんが、病院側としてはそれはプロにお任せしておけば良いんです。

 

Vetpayはどうやって利益を上げてるの?

まず動物病院側からVetpayにはほとんどお金が流れません。飼い主が申請した最終ローン額の3.5%が経費として持っていかれますが、これって1000ドルの融資で35ドルしか持っていかれないんですよ。素人である動物病院が今後6ヶ月かけて1000ドル分の借金を追いかけるリスクと労力を考慮すれば安すぎる徴収です。

 

融資を受ける飼い主側には勿論それ相応の利子と手数料が発生します。

  • アカウント料として49ドル(12ヶ月以上返済にかからない限り一回きり)
  • 2週毎の返済手数料2.5ドル(28回払いなら2.5×28で合計70ドル)
  • 融資額に対する年利18.4%

とは言っても金利も年利(APR)なので、例えば融資額1000ドルの28回払いであった場合、手数料込みでも2週毎の返済額は43.74ドル。最終的に支払う額は合計1224.70ドルと、そこまでイカれた金利は持っていかれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、24時間対応してくれるVetpayが果たしてこれで利益あげられているのか一端の雇われ獣医には分かりかねますが、もうね、キーワードはこれ。

 

プロはプロに任せろ。

 

 

我々はローンとか気にせず最善の治療を適正価格で提供するだけ。支払いの心配とか借金の取り立てとか、そういうのはソッチのプロに任せて、我々は動物の健康と治療に集中してればいいの。救急やってる病院とか、マジでお世話になってますよVetpay。

 

 

起業を目指す獣医師さん、もしくは金融系の方、こういう事業を日本で立ち上げてみてはどうでしょう。しっかりと日本全国の動物病院を抱き込めばわりかし独占事業になると思うの。「金貸しのノウハウ」と「獣医療界に求められる迅速さ&低リスクさ」の二つが合わされば絶対に需要はあります。

 

 

獣医学生よヌードになれ

はいどうもワタシデス。

 

前回の記事では中々にディープで暗いテーマの内容を書いてしまい、いやはや、こんな暗い内容の記事をブログの一番上に数ヶ月放置しては果たしていけないのではないか、というよく分からない使命感と言いますか脅迫概念と言いますか、とにかく自分はなんだかんだと言いつつ陽気で明るく秀逸なバカを演じていたいと思いましたので、今回はテーマを180度、いやなんなら540度くらい変えた記事を投下してアクセス数稼ぎもといブログの明るさを取り戻してやろうと思います。

happyguppyaki.hatenablog.com

 

 

奇しくも現在の日本で少しばかり話題になっているニュースに、「ヌードの美術講義を受講して精神的苦痛を受けた女性がセクハラとして大学を提訴」なるものがあります。

 

これはもう時事ネタに乗らないワタシではありません。こうしちゃいられねえぜ。

 

 

 

しかし、もしかするとこの辺境且つ自他共に認めるヘンタイ共しか集まらないようなブログにも、道端の割れ目に人知れずコッソリと咲く一輪の花の如く純粋無垢なピュアピュアハートの持ち主がいるかもしれず、そんでもってそんな彼等に提訴されても自分はカナワナイので、大文字で書かせてもらいますけどね、

 

 

 

 

今日はオッパイ注意!

 

そんでもってマッチョ注意!

 

 

 

 

 

 

さてヌードですよ、ヌード。

 

 

 

 

 

 

 

オーストラリアやニュージーランド、そしてイギリスの獣医学部の一部には、

医学生ヌードのカレンダーを販売する

という、謎で愉快な伝統がございましてね…。

 

 

 

 

 

 

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モデルは全員くっそ真面目で聡明な獣医学生である。

 

 

…いやまぁ、前回の記事に比べると非常に浅くて緩くて愉快なだけであって、深い内容はありませんので大して語ること無いんですよね。ブログ書き始めたのは良いけど自分が書ける内容ほとんどないわこのネタ。

 

 

 

 

 

 

 

本当にどういう伝統なんでしょうか。それは自分にも分かりません…。ちなみに自分の大学ではまだこの伝統が浸透していなかったのでやってないんですよね。みんながやる気だったら自分も全力で身体絞って参加してただろうが、それやってしまうと歳とってから黒歴史になりそうな気もするし、うーむw

 

で、カレンダーですが実際に誰でも購入できます。欲しければ参考までにココとかで買え。国際便でも売ってくれるらしいぞやったぜ。

 

売り上げの使い道は大学によって違いますが、基本的にはチャリティーなんで色々な組織に募金されます。これは生徒の意向が尊重されるんですけど、そこはやはり獣医学部、一番人気の募金先は天災(干ばつや洪水)の煽り喰らった牧場への援助組織です。

 

 

 

 

 

 

 

美術大のヌード講義で精神的苦痛の提訴が起こる中、一部では真面目な獣医学生が地平線まで続く牧草地帯で全裸乗馬やら全裸羊の毛刈りをしてる大学だってあるんですよ!

 

 

しかして細かい事言わせてもらうとフェチ要素は沢山あるわけです。

まず獣医学生。いわば医学生の異端みたいなモンで、全員が非常に頭のよろしい所謂ガリ勉タイプであるべき存在。それがはっちゃけて脱いじゃうギャップ萌え。よろしいわけです。

そして野外露出というジャンルは既に確立されているフェチズムであり、これを堂々と行えてしまうただ広い牧場を持つ獣医大の効率よく賢明な活用法。よろしいわけ。

医学生って普段から牛やら馬やらに引きずられ、ヒツジやらイヌやらを拾い上げ、牧草ロールを運び重機を操る日常ってのがあるんでガチ勉強やってる勢の中でも割かし筋肉質。肉体美も完備してるヤツが多い。非常によろしい。

そして裸×動物という世界観。一部のケモナー歓喜。ヒトだって動物なのだ、裸こそ自然の境地ということを思い出させてくれるこの構図を、ヒトと動物の架け橋となる獣医学生が魅せてくれる。よろしくないわけがないのです。

 

もうね、つまり何が言いたいかっていうとだね、

 

 

裸だっていいじゃない!

 

動物だもの!

 

 

 

 

ところでこの伝統と文化を日本で取り入れてみないかね、そこの獣医学生諸君。

男子発案だと多分提訴されるから気を付けろよ。